【クレームになる前に】業界別品質向上のための 取り組みとは

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【クレームになる前に】業界別品質向上のための 取り組みとは

2019年11月1日初版

企業の信頼性を左右する重要である「品質」。近年、販路やサプライチェーンのグローバル化に伴い、高品質な製品づくりのハードルが上がっています。様々な業界で品質トラブルが頻出する中、各社にはどのような対応が求められるのでしょうか?

今回は、「品質」を取り巻く環境の現状と、品質を向上させるためのポイントについて解説します。

企業に求められる「品質」レベルが向上中

市場の競争環境が激化する今、消費者や取引先が企業に求める「品質」レベルは上がってきています。その事実は、次の2つの観点からも垣間見ることができます。

品質クレームの増加

経済産業省によって公表された「各年度のリコール届出件数及び対象台数」によると、1990年代から2000年代へと時を経るに従って、リコール件数は約2~3倍に増加していることがわかります。この傾向は、国土交通省が発表している「製品事故件数の年度別推移」からも読み取ることができます。

これらの品質トラブルを分析してみると、同じような原因によって発生しているものが多いといわれています。そして、このような事態が発生する理由は「消費者ニーズの多様化」に加え、「技術の高度化・複雑化」「製造・開発期間の短縮やコスト抑制」といったことが指摘されています。

GMP・HACCP等品質管理の厳格化

医薬品の業界に目を向けると、工場内の製造工程全てに厳格な管理が求められるようになっており、「GMP:Good Manufacturing Practice(医薬品製造・品質管理基準)」の重要性がさらに増しています。例えば、GMP対応工場では、人や物の動線や搬送の自動化・省力化が過程ごとに緻密に設計されており、異物混入のリスクを最小化するための工夫が施されています。GMP認定工場かどうかが市場での差別化要因につながることもあり、かつてないほど品質に重きが置かれていることがわかります。

また、食品業界に目を向けると、近年、市場のグローバル化に伴い「HACCP:Hazard Analysis-Critical Control Points(危害分析重要管理点)」が義務化されるという動きがありました。HACCP(ハサップ)を実践することで、食品の衛生管理手順を「見える化」が実現することになります。

食物アレルギーや宗教上の理由などで摂取できない食物がある消費者にとって、HACCPに対応した工場で作られた製品であることは必須条件といえるでしょう。消費者の多様なニーズに応える必要があるからこそ、これらのような品質基準がメジャーになってきているのです。以下特設ページでは、HACCP制度化に伴い、食品衛生管理において何から取り組むべきかをご紹介しています。是非ご覧ください。

HACCP制度化に向けた衛生管理対策のご紹介

医薬品・化粧品メーカー向け製品

【業界別】品質を向上させるために取り組むポイント

高まり続ける品質への要請。これらのニーズに応え、絶え間なく品質を向上させていくために、どのような取り組みが必要なのでしょうか?ここからは業界別に求められる取り組みについて見ていきましょう。

【工場・食品】異物混入を許さない製造工程の整理

2018年6月に可決された「食品衛生法等の一部を改正する法律」。新たな衛生管理に対応する過程は、製造工程の見直しを行う最適のタイミングと捉えることもできます。法令対応のための見直しのみならず、品質管理のための抜本的なアプローチと考えた取り組みが望ましいと言えるでしょう。

例えば、従来の管理手法では、最終製品が一定の基準を満たしているか、検査を行っていました。しかし、HACCPでは、原材料を受け入れてから最終製品までの各工程で予め危害を予測し、継続的に監視します。どの工程でも適切な管理をすることは大前提となりますが、重要な工程では異物の混入を許さないような「ワンランク等級の高い備品(例:糸や布切れが出ないワイパー)」を扱うなど、新たな工夫を施すことができるはずです。

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工場・製造現場向け製品

食品メーカー・食品工場向け製品

【病院・介護】感染症対策・利用者の肌に触れる備品の質を上げる

続いて、病院・介護施設での取り組みですが、衛生管理・感染対策を行う上での基本はやはり「手洗い」といえます。人が罹患する要因の多くは、手に付いた細菌やウイルスが鼻や口、目から体に入ることです。だからこそ、手洗いの意味を再確認し、手順を見直すことが、病院・介護施設における患者・入居者・従業員の安全を守ることにつながります。

具体的には、「①洗う」「②拭く」「③消毒する」という3ステップを踏むことが必要です。「①洗う」では、固形石けんを使うことは避け、自動吐出の手洗い石けん液またはアルコール手指消毒剤を設置するようにしましょう。続いて「②拭く」では、共用タオルは使わずに、ペーパータオルを準備しましょう。共用タオルは病原性微生物の伝染につながるリスクがあるため、使用は厳禁です。最後に、「③消毒する」では、通過菌を除去するアルコールなどが最適です。

他にも、介護施設で行われている清拭の際には、部位によって専用タオルを使ったり、清拭用のやわらかなクロスを使ったりするなど、ご高齢者の方の心身を気遣うようにしましょう。これらのように、適切な備品を活用することで、入居者のQOL向上の取り組みを定着させていくことがポイントとなります。

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病院・クリニック向け製品

介護施設・老人ホーム向け製品

品質向上には衛生管理が欠かせない

品質向上に向けたポイントは、どの業界にも共通して「衛生管理対策を続けること」にあります。環境整備とルールの整備を行い、例外なくそれらを運用することが重要です。

そして、まず簡単に取り組めるものとしては、衛生管理対策を簡単に実践できる「専用の備品」を揃えることが対策をすすめる鍵となります。目的別に製品情報の収集を行い、絶えず品質向上の取り組みを続けていく必要があります。

そこで日本製紙クレシアは、工場・食品・病院・介護業界に適した産業用ワイパーやウェットタオル、発塵をおさえるクリーンエリア用ワイパーをご用意しております。品質向上に寄与する備品を使用環境、目的に合わせてご提案しておりますので、お気軽にお問合せください。

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