日本製紙クレシア
厚生労働省のホームページに掲載された「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」(2020年6月26日)では、手や指と環境表面に付着したウイルス対策など、感染予防について取り纏められています。新型コロナウイルスへの感染は、ウイルスを含む飛沫が口や鼻、眼などの粘膜に触れたり、ウイルスが付着した手や指で粘膜に触れたりすることが主な原因とされています。ウイルスを粘膜に付着させないためには、人との距離を保つ、会話をする時はマスクを着用して飛沫を吸い込まない、手や指のウイルスを十分に洗い流すなど、日常生活での心がけが大切となります。さらに、身の回りの環境表面を清潔に保つことにより、手や指に付着するウイルスを減らすことが期待できます。
手や指に付着したウイルスは、洗い流すことが重要とされていますが、米国の手洗いに関する研究では、成人の約95%は十分な時間をかけて手を洗えていないと指摘されています(※1)。厚生労働省・消費者庁合同で発表したポスターには、手や指に付着しているウイルスの数は、石鹸やハンドソープで10秒もみ洗いして流水で15秒すすぐと「約1万分の1」に減らすことができ、2回繰り返すことで更に「約100万分の1」にまで減らすことができるとされています(※2)。
※2 新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう。
新型コロナウイルスは熱に弱いことがわかっています。お皿やお箸などの食器類は80℃の熱水に10分間さらすことでウイルスを死滅させることができます(※2)。では、熱水を使えない環境表面に付着したウイルス対策は、どのように行えばよいでしょうか? テーブル、ドアノブ、エレベーターのボタン、手すりなど、1日を通じてたくさんの人が触れる「Hot Spot」と呼ばれる環境表面は、感染症の連鎖を断ち切るために日常的な清掃と除菌を行う必要があります。ある研究では、人は1分間に5回、何かに触れ(※3)、1時間に約23回、顔に触れる(※4)という結果が発表されています。ウイルスを無意識に拡散させないためにも、新型コロナウイルスに有効とされている消毒剤を用いて拭き取りを行うことは、感染拡大のリスクをより低くすることに繋がります。「塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)」など9種類の界面活性剤や、市販の塩素系漂白剤の主成分である「次亜塩素酸ナトリウム」は、新型コロナウイルスに有効であることが確認されています(※5)。60%以上のアルコール製剤(エタノール)による消毒でも一定の有効性があると報告されており(※6)、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えないとされています。
新型コロナウイルスの消毒方法については、その他にも様々な検証がされていますが、世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスに対する消毒に関する見解の中で、「室内・屋外においても新型コロナウイルスやその他の病原体を死滅させるために、消毒剤などの空間噴霧や燻蒸することは推奨せず」としています(※7)。米国疾病予防管理センター(CDC)も医療施設のガイドラインの中で、「消毒剤の空間噴霧は、空気や環境表面の除染方法としては不十分であり、日常的な患者ケア区域における一般的な感染管理として推奨しない」としています(※8)。
※2 新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう。」
※3 Zhang, N., Li, Y. and Huang, H., 2018. Surface touch and its network growth in a graduate student office. Indoor air, 28(6), pp.963-972
※4 A frequent habit that has implications for hand hygiene. Kwok, Yen Lee Angela et al. 2015. American Journal of Infection Control, Volume 43, Issue 2, 112 – 114
※5 「NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に関する情報公開」より
※6 厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A」より
※7 世界保健機関WHO「COVID-19に係る環境表面の洗浄・消毒」(2020年5月15日)
※8 米国疾病予防管理センターCDC「医療施設における消毒と滅菌のためのCDCガイドライン2008」
新型コロナウイルス感染症の対策用品のひとつとして、拭き取り用の使い捨て紙ワイパーや不織布ワイパーを検討される機会が増えました。日本製紙クレシアでは、小学校・中学校・高校を対象に拭き取りに関するアンケート調査を行いました(2020年7月実施)。※自社調べ
アンケート調査を実施した70%の学校の拭き取り用品にペーパーハンドタオルを使用していました。併用を含め、80%の学校が感染対策の清掃用品に使い捨てのペーパー類を使用していました。
拭き取り清掃箇所については、生徒だけでなく、職員も含め大勢の人が触れる機会が高い机・テーブル、照明スイッチ、ドアノブに加え、見落としてしまいそうな部活動のロッカー、蛇口やトイレの鍵など、大勢の人がよく触れる箇所を意識して清掃していることがわかりました。
多くの学校がペーパーハンドタオルやキッチンペーパーなど、店頭でも購入可能な拭き取り用品を使用していることがわかりました。現場の声としては、「すぐに破れる」「1枚では拭けない」などの意見があり、お困りごとの多くは強度や作業性への不満でした。本来、手の水分を拭き取る用途のペーパーハンドタオルや、食材を調理する用途のキッチンペーパーは、環境表面などを拭き取る用途を想定しておりません。学校で拭き取り作業を行う箇所は、平滑な机だけではなく、ドアノブや手すりのように凸凹のある箇所も多いため、様々な拭き取り箇所に対応できる強度や作業性が要求されます。アンケートの回答からも、アルコール製剤などの水分を吸収したペーパーハンドタオルのような薄手の紙は、拭いているうちに破れてしまうことが伺えました。日本製紙クレシアでは、拭き取りに特化した紙ワイパーや水分を吸収させて拭いても破れにくい不織布ワイパーを製造販売しています。下記は、当社紙ワイパーと不織布ワイパーそれぞれについて、アンケートにご協力いただいた学校の試用時の評価です。
当社製品2種類とペーパーハンドタオルなどを比較して、強度、吸収性、作業性の項目について、高評価を得ることができました。
紙ワイパーの「キムタオルホワイト ポリパック」は『厚みがあり、拭き取りやすい』『使い捨てで衛生的』などの意見をいただき、64%が使いたいと回答しています。不織布ワイパーの「ワイプオール X50 ハンディワイパー」は『アルコール製剤に浸けても強度が高く使いやすい』などのご意見をいただき、54%が使いたいと回答しています。
当社では、新型コロナウイルス感染症対策の拭き取り用品として、使用シーンや用途にあわせた製品ラインアップがございます。各種製品サンプルのご提供、製品選びのご提案をさせて頂きますので、お気軽にお問合せください。
衛生面が気になる場面で役に立つ、個包装タイプの使い捨ての紙ワイパー。
丈夫で吸収力のあるシートで拭き取り後の汚れが分かりやすい白色タイプ。
丈夫で毛羽立ちにくい万能タイプの不織布ワイパー。
水やアルコールに濡らしても破れにくい素材です。
手・指の消毒により感染を予防するエタノール濃度79.15vol%のたっぷり使える250枚入りのウェットタオル
環境表面の洗浄・除菌作業に。金属やプラスチックを傷めにくい洗浄成分を配合したたっぷり使える250枚入りのウェットタオル