日本製紙クレシア
2019年11月1日 初版
ここ数年、人手不足による倒産が後を絶ちません。帝国データバンクの発表によると、従業員の離職や採用難等により収益が悪化したとする、いわゆる「人手不足倒産」が過去最多を記録したことが明らかになりました。そこで今回は環境整備の観点から生産性向上の糸口をご紹介します。
まず、人手不足について考えるときには、「一人あたりの生産性」と「環境整備」に要素を分けて改善策を考える必要があります。
「一人あたりの生産性」を考える上では、従業員が一定時間内における生産量を最大化する取り組みが欠かせません。例えば、「業務プロセスの見直し」はすぐに取り組みやすいのではないでしょうか。具体的には、①業務の標準化・マニュアル化 ②不要業務や重複業務の見直し・業務の簡素化 ③業務の見える化などが挙げられます。
この部分ではまず、現場視点からボトムアップの改善を重ねた上で、徐々に包括的な取り組みへと発展させることが望ましいでしょう。これらの取り組みを通じて、日々の業務プロセスに隠れたムリ・ムラ・ムダを削減することで、時間当たりの生産量を高めることができます。
続いて、「環境整備」という点では、効率的な業務を阻害しないための「5S」が基本的な取り組みとなります。5Sとは、工場などの生産現場において重要な5つの要素(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)の頭文字をとったものです。これらは、日本の製造業の成長を支えてきた基本的な考え方であると同時に、職場の働きやすさが求められる現代にも通用する原則論といえます。
「5S」について、どのような取り組みが考えられるか、具体的に見てみましょう。
まず1つ目にご紹介したいのが、「清掃・拭き取り業務」です。これは、5Sのうち「清掃」に該当しますが、例えば、製造設備・機器を多数扱う製造業では基本中の基本といえます。
清掃をきちんと行えば、機械の故障リスクを減らしたり、メンテナンスの効率を上げたりすることも可能になります。また、作業終了後には必ず掃除をして、ゴミや汚れのない清潔な職場を保つことができれば、異物混入のリスクを減らすこともでき、作業が中断することも少なくなるでしょう。
例えば、電子部品や食品に対して異物の混入が考えられる現場では、糸クズ・毛羽立ちが発生しづらい産業用ワイパーを利用するなどの対策が考えられます。このように、考えうるリスクは先手を打って回避することが大切です。
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続いてご紹介するのが、「作業位置管理」です。例えば、作業を行う際の備品を定位置管理すれば、必要なものが必要な時に、すぐに取り出せるようになり、結果として生産性向上につなげることができます。ここで定位置を考える際には、使用頻度・作業導線などを考慮したルール作りが有効です。
他にも、定位置を保つために、保管している器具の名前や数量を表示するなどして、管理しやすい工夫を施しましょう。ラベル管理、色分け管理など、現場特性に応じた様々な解決策が考えられます。
最後にご紹介するのが、従業員の教育を通じて「衛生管理意識」を向上させる取り組みです。清掃業務や定位置管理をルール化しても、一部の従業員しか実施していないようでは、全社的な生産性向上にはつながりません。むしろ、一部の従業員だけが実施しているような事態になれば、不公平感が蔓延し、そのルールは形骸化していくでしょう。
だからこそ、衛生管理意識を向上させるための研修を実施したり、具体的な行動目標を設定したりするなど、常に現在進行形の取り組みを続ける必要があります。製品の品質向上のために継続的な改善が求められることと同様に、全社的な生産性向上を目指す上でも「絶え間ない改善活動」は必要不可欠なのです。
継続的に実施できる生産性向上施策を考える上では、清掃・整備を効率的に行うことができる「環境整備」が欠かせません。そして、即効性の高いアプローチが「目的に合った清掃備品の準備」です。産業用ワイパーやウエスなどの清掃用品は、職場の衛生基準や設備の特性に合ったものを選び、社内のルールに沿って活用していきましょう。
そして、清掃・拭き取り業務など、業務の合間の時間でできる取り組みでは、いかに従業員の負担を減らして簡単に行うかがテーマとなります。定位置管理を前提として、不要な手間が生まれない導線設計を徹底することが重要です。
5Sの観点から自社の作業現場を見直し、5Sの達成が困難な部分には、原因を解消するための備品を設置する。この基準を元に運用を続ければ、皆さんの生産性はまだまだ向上させることができるはずです。
そこで日本製紙クレシアは、即効性の高いアプローチとして業種別に清掃用品をご用意、ご提案しております。
清掃用品の刷新で生産性向上を叶えた事例(導入事例遷移)もございますので、是非弊社にご相談くださいませ。